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身元保証会社の選び方

公開日 2026年10月20日/更新日 2026年10月21日

結論

身元保証会社は、国の「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」(2024年6月)に沿って選ぶのが基本です。 とくに、預けるお金(預託金)がどう管理されるか、解約したときにいくら戻るか、寄付や遺贈がセットになっていないかの3点を、契約の前に書面で確認しましょう。

身元保証会社とは、どんなサービス?

身元保証会社は、ご家族の代わりに、入院や施設入居のときの支援や、亡くなった後の手続きなどを引き受けるサービスです。国のガイドラインでは「高齢者等終身サポート事業者」と呼ばれています。

ガイドラインは、このサービスを主に次の3つに分けています。

サービス主な内容
身元保証等サービス入退院・入退所の手続きの支援、連帯保証、緊急連絡先の引き受け、身柄の引き取りなど
死後事務サービス葬儀・火葬・納骨、役所への届け出、部屋の契約や公共料金・携帯電話の解約など
日常生活支援サービス通院の送迎・付き添い、生活に必要な物の購入、各種手続きの支援など

保証人の7つの役割(R1〜R7)の多くを、まとめて引き受けられるのが特徴です。役割の全体像は保証人の7つの役割と、それぞれの埋め方をご覧ください。

なぜ、慎重に選ぶ必要があるの?

身元保証会社との契約は、亡くなるまで、場合によっては亡くなった後まで続く長い契約です。最初にまとまったお金を預けることもあります。

ガイドラインも、契約の期間が長いこと、サービスの内容が多岐にわたること、判断する力が弱まるおそれのある高齢の方が主な利用者であることを、このサービスの特徴として挙げています。

国が2024年6月にガイドラインをまとめたのは、こうした事情からです。ここからは、ガイドラインに沿って、契約の前に確認したい点を説明します。

チェック1 預けるお金は、どう管理される?

身元保証会社に、将来の費用としてお金を前払いすることがあります。これを預託金(あずけておくお金)と呼びます。

ガイドラインは、預託金について次のことが望ましいとしています。

  • 事業者自身の運転資金などとは、はっきり分けて管理すること
  • 管理の状況を、利用者に定期的に報告すること
  • これらを契約書に書いておくこと

さらに、管理の方法としては、信託銀行や信託会社との信託契約で守る(保全する)ことが望ましいとしています。

なぜなら、事業者が万一経営に行き詰まったとき、預けたお金が事業者のお金と混ざっていると、戻ってこないおそれがあるからです。ガイドラインは、信託以外の方法(別の法人に管理を任せる、分けた口座で管理するなど)の場合、事業者が破綻したときに十分に戻らない可能性があることにも注意を促しています。

確認すること

  • 預託金の金額と、その金額になる理由が説明されているか
  • 預託金をどこで、どの方法で管理するか(信託かどうか)
  • 管理状況の報告を、どのくらいの頻度で受けられるか
  • 預託金から費用が差し引かれるとき、その内訳を教えてもらえるか

チェック2 解約したら、いくら戻る?

長い契約なので、途中でやめたくなることもあります。施設が変わったり、ご家族と連絡が取れるようになったりと、事情が変わることもあるでしょう。

ガイドラインは、解約の方法や理由、解約したときの返金の扱いを、重要事項説明書(契約の大事な点をまとめた書面)で説明し、契約書に書いておくことが重要だとしています。

また、解約料は、消費者契約法により、事業者に実際に生じる平均的な損害を超える部分は無効とされています。解約料の根拠の説明を求められたら、事業者は説明するよう努めることとされています。

確認すること

  • 解約の手順が、書面に具体的に書かれているか
  • 解約したとき、入会金・預託金などがそれぞれいくら戻るか
  • 解約料がある場合、その金額と根拠を説明してもらえるか

チェック3 寄付や遺贈がセットになっていない?

ここは、とくに注意したい点です。

亡くなったときに財産を事業者に贈る契約を「死因贈与」、遺言で財産を贈ることを「遺贈」といいます。

ガイドラインは、本人が本当に望んでいるなら、事業者への寄付や死因贈与は不適切ではないとしています。そのうえで、死因贈与や寄付をサービス契約の条件にしたり、セットのプランにしたりすることは、本人の本心か疑問が残るため避けることが重要だとしています。

たとえば「亡くなったら預託金の残りを事業者に贈る」という契約を、サービスの契約と一緒に結ばせるような形です。ガイドラインには、身元保証の契約と死因贈与をセットにした契約を無効とした裁判例(名古屋高裁 2022年3月22日判決)も紹介されています。

確認すること

  • 寄付・死因贈与・遺贈が、契約の条件やセットになっていないか
  • 死因贈与の契約を結ぶ場合、あとで取り消せる(撤回できる)と説明されたか
  • 寄付や遺贈の扱いについての方針を、事業者が公表しているか

ほかに、何を確認すればいい?

ガイドラインには、事業者向けのチェックリストも付いています。利用者の側から見て、とくに確認したい点をまとめます。

説明と書面

  • サービスの内容と費用が、入会金・預託金・その都度の費用に分けて示されているか
  • 重要事項説明書と契約書を、書面で受け取れるか
  • ご本人の年齢や体の状態に合わせて、ていねいに説明してくれるか

役割ごとの中身

  • 入院・退院のとき、具体的に何をしてくれるか
  • 緊急時の連絡と駆けつけ(夜間・休日の連絡方法を含む)が決まっているか
  • 亡くなった後に何をしてくれるか、その費用はどうなるか
  • 判断する力が弱まったときの対応(成年後見制度の利用など)が決まっているか

事業者の情報

  • 会社の基本情報や財務の情報、費用、解約時の返金の扱いを、ホームページなどで公表しているか
  • 相談窓口と連絡先が明らかか

勧誘のしかた

ガイドラインは、不安をあおって契約をせかすような勧誘を、不当な勧誘の例として挙げています。「今決めないと入れない」などと急がされたら、いったん持ち帰りましょう。

契約の前に、誰かに相談したほうがいい?

はい。できれば、ご本人だけで決めず、身近な支援者と一緒に確認しましょう。

  • 入院中の方は、病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)
  • ご自宅の方は、地域包括支援センターやケアマネジャー
  • 契約内容に不安があるときは、消費者ホットライン「188」(お近くの消費生活センターなどにつながります)

厚生労働省は2018年の通知で、市町村や地域包括支援センターに、身元保証のサービスについて相談を受けたときに適切に助言するよう求めています。

身元保証会社に頼まない方法もあるの?

あります。7つの役割は、別々の方法で埋めることもできます。

たとえば、R1「利用料の支払い(連帯保証)」は、施設が導入している保証の仕組みで埋められる場合があります。当社(株式会社LAST SOLUTIONS)の「エル保証」は、施設と当社が保証の契約を結ぶ、介護施設の月額利用料の保証です。エル保証を導入している施設なら、R1を当社の保証で埋められる場合があります。ご本人が直接申し込むものではありません。保証には上限があり、お引き受けできない場合もあります。料金と条件は、ご相談のときにご案内します。詳しくはエル保証のサイトをご覧ください。

亡くなった後のこと(R6・R7)は、死後事務委任契約だけを結ぶ方法もあります。

必要な役割だけを選ぶことで、費用を抑えられることもあります。費用の見通しは資金シミュレーションで確認できます。

保証人がいなくても相談できる施設は、施設を探すから探せます。施設探しの依頼もご利用ください。

出典

  1. 内閣官房ほか「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」(2024年6月)
  2. 厚生労働省「市町村や地域包括支援センターにおける身元保証等高齢者サポート事業に関する相談への対応について」(2018年8月30日 老高発0830第1号・老振発0830第2号)
  3. 消費者庁「消費者ホットライン」

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