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用語集

施設探しで出てくる言葉を、やさしく説明します(29語)。

ACP(人生会議)(えーしーぴー)

これからの医療やケアの希望を、前もって周りの人と話し合っておくことです。

アドバンス・ケア・プランニングの略で、厚生労働省は「人生会議」という愛称で普及を進めています。病気が重くなったときにどんな治療を望むか、どこで過ごしたいかなどを、ご本人が医師や看護師、ケアマネジャー、信頼できる人と繰り返し話し合い、共有しておく取り組みです。一度決めたら終わりではなく、気持ちの変化に合わせて何度でも見直せます。ご家族に頼れない方にとっては、話し合った内容を記録に残しておくことが、施設や病院が方針を確認するときの大切な手がかりになります。

MSW(えむえすだぶりゅー)

病院で、退院後の暮らしや費用などの相談にのる専門職です。

医療ソーシャルワーカー(Medical Social Worker)の略です。病院の地域医療連携室や相談室などにいて、多くは社会福祉士などの資格を持っています。入院中の患者さんやご家族から、医療費や生活費の心配、退院後の住まい、介護保険の手続き、施設探しなどの相談を受け、行政や介護事業者とつなぐ役割を担います。退院の時期が近づいて施設を探す必要が出てきたときは、まず入院先の病院のMSWに相談するのが近道です。

介護医療院(かいごいりょういん)

長く医療が必要な要介護の方が、医療と介護を受けながら暮らす公的な施設です。

2018年4月に介護保険制度に創設された施設で、長期にわたって療養が必要な要介護の方を対象としています。日常的な医学管理や看取り・ターミナルケアなどの医療機能と、生活の場としての機能をあわせ持つのが特徴です。たんの吸引や経管栄養など、医療的なケアが続く方の入所先の選択肢になります。公的な介護保険施設のため入居一時金はなく、費用は介護サービス費の自己負担分に、居住費や食費などが加わる形です。

介護付有料老人ホーム(かいごつきゆうりょうろうじんほーむ)

ホームの職員から、食事・入浴・排せつなどの介護を受けられる有料老人ホームです。

都道府県などから「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた有料老人ホームです。食事や入浴、排せつなどの介護を、ホームの職員が24時間体制で行います。介護サービス費は要介護度に応じた定額が基本で、介護の量が増えても費用の見通しが立てやすいのが特徴です。入居条件は施設ごとに異なり、自立の方から要介護の方まで受け入れるところもあります。入居一時金の有無や額、月額利用料も施設によって大きく異なります。

介護保険(かいごほけん)

介護が必要になったとき、費用の一部負担で介護サービスを使える公的な保険です。

40歳以上の方が保険料を納め、介護が必要になったときに、費用の1割から3割の自己負担で介護サービスを利用できる公的な制度です。運営しているのは市区町村です。サービスを使うには、市区町村に申請して「要介護認定」を受ける必要があります。認定された要介護度に応じて、1か月に保険で使えるサービスの上限額が決まります。施設の居住費や食費、日常生活費などは原則として介護保険の対象外で、自己負担になります。

介護老人保健施設(かいごろうじんほけんしせつ)

病院を退院した方などが、リハビリをして自宅に戻ることを目指す公的な施設です。

「老健(ろうけん)」とも呼ばれる介護保険施設です。要介護1以上の方を対象に、医師や看護師、理学療法士などが関わり、リハビリテーションを中心としたケアを行います。病院と自宅の間をつなぐ「中間施設」という位置づけで、在宅への復帰を目指すのが基本です。そのため長く住み続ける場所というより、一定の期間ごとに入所の継続を検討する施設です。入居一時金はなく、費用は介護サービス費の自己負担分に居住費や食費などが加わります。

グループホーム(ぐるーぷほーむ)

認知症の方が、少人数で職員の支援を受けながら共同生活を送る住まいです。

正式には「認知症対応型共同生活介護」といい、認知症の診断を受けた要支援2以上の方が対象です。1つのユニットは5〜9人ほどの少人数で、職員の支援を受けながら、料理や掃除などの家事をできる範囲で分担し、家庭的な環境で暮らします。地域密着型サービスのため、原則として施設がある市区町村に住民票がある方が入居できます。医療的なケアへの対応や看取りの方針は施設によって差が大きいため、事前の確認が大切です。

ケアマネジャー(けあまねじゃー)

介護サービスの計画(ケアプラン)を立て、事業者との調整をする専門職です。

正式には「介護支援専門員」といいます。要介護認定を受けた方の心身の状態や暮らしの希望をうかがい、どの介護サービスをどれくらい使うかという「ケアプラン」を作成します。サービス事業者との連絡や調整、利用状況の確認も行います。在宅で暮らす要介護の方は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当し、施設に入ると施設のケアマネジャーが引き継ぐのが一般的です。施設探しについても、まずは担当のケアマネジャーに相談できます。

ケースワーカー(けーすわーかー)

福祉事務所などで、生活保護を受ける方の相談や支援を担当する職員です。

主に市区町村などの福祉事務所で、生活保護を受けている方や申請を考えている方の相談にのり、生活の状況を確認しながら自立に向けた支援を行う職員を指します。生活保護を受けている方が施設に入るときは、費用が保護の基準の範囲に収まるか、転居にあたって手続きが必要かなどを、事前にケースワーカーと相談することになります。施設を探す段階から早めに相談しておくと、その後の手続きがスムーズに進みやすくなります。

月額利用料(げつがくりようりょう)

施設に毎月支払う費用です。家賃・管理費・食費などを合わせた額をいいます。

施設で暮らすために毎月支払う費用の総称です。多くの場合、家賃(居住費)、管理費、食費、水道光熱費などで構成されます。これとは別に、介護保険サービスの自己負担分、医療費、おむつ代、理美容代などの実費がかかることが一般的です。施設のパンフレットにある「月額」に何が含まれているかは施設ごとに異なるため、実際に毎月いくら必要になるかは、内訳を確認したうえで見積もることが大切です。

高額介護サービス費(こうがくかいごさーびすひ)

1か月の介護サービスの自己負担が上限を超えたとき、超えた分が戻る制度です。

介護保険サービスの1か月の自己負担額が、所得などに応じて決められた上限額を超えた場合に、超えた分が介護保険から払い戻される制度です。申請先はお住まいの市区町村です。対象になるのは介護保険サービスの自己負担分で、施設の居住費や食費、日常生活費、福祉用具の購入費などは対象外です。上限額は世帯の所得の状況によって異なるため、詳しくは市区町村の介護保険の窓口で確認できます。

サービス付き高齢者向け住宅(さーびすつきこうれいしゃむけじゅうたく)

安否確認と生活相談がついた、バリアフリーの高齢者向け賃貸住宅です。

「サ高住(さこうじゅう)」とも呼ばれ、高齢者住まい法にもとづいて都道府県などに登録された賃貸住宅です。バリアフリーの構造で、専門の職員による安否確認と生活相談のサービスがついています。契約は賃貸借契約が多く、介護が必要な場合は、外部の介護事業者と個別に契約してサービスを利用するのが一般的です。住宅によっては介護や食事の提供体制が整っているところもあり、受けられる支援の内容には幅があります。

死後事務委任契約(しごじむいにんけいやく)

亡くなった後の手続きを、生前に信頼できる人や事業者に頼んでおく契約です。

ご本人が亡くなった後に必要になる事務手続きを、生前のうちに第三者に依頼しておく契約です。依頼できる内容の例として、病院や施設の費用の精算、葬儀や納骨の手配、役所への届け出、住まいの明け渡しや残された荷物の整理などがあります。ご家族に頼れない方にとって、施設が心配する「亡くなった後のこと」に備える方法の一つです。依頼先や内容、費用の預け方は契約によって異なるため、契約書で十分に確認することが大切です。

事前指示書(じぜんしじしょ)

意思を伝えられなくなったときに備えて、望む医療やケアを書き残しておく文書です。

病気や事故などで自分の意思を伝えられなくなったときに備え、受けたい医療や受けたくない治療、代わりに意見を伝えてほしい人などを、あらかじめ書き残しておく文書です。決まった書式はなく、医療機関や自治体が独自の様式を用意していることもあります。法的な効力が定められた文書ではありませんが、医療やケアの方針を決めるときに、ご本人の意思を知る大切な手がかりになります。ACP(人生会議)の話し合いとあわせて作成すると、より意思が伝わりやすくなります。

住宅型有料老人ホーム(じゅうたくがたゆうりょうろうじんほーむ)

食事などの生活支援がつき、介護は外部の事業者と契約して受ける有料老人ホームです。

食事の提供や生活相談、見守りなどのサービスがついた有料老人ホームです。介護が必要になったときは、ご本人が訪問介護やデイサービスなどの外部の介護事業者と個別に契約し、在宅と同じようにサービスを利用します。同じ建物や近くに介護事業所を併設しているホームも多くあります。介護サービス費は使った分だけかかる仕組みのため、介護の量が増えると費用も増えやすい点に注意が必要です。入居条件や費用は施設によってさまざまです。

生活保護(せいかつほご)

生活に困ったとき、国の基準で最低限度の生活を保障し、自立を支える制度です。

資産や働く力、ほかの制度などを活用してもなお生活に困っている方に対して、国が定める基準にもとづいて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を支援する制度です。生活費のほか、家賃にあたる住宅扶助や、介護サービスの費用にあたる介護扶助などがあります。相談・申請の窓口は、お住まいの地域の福祉事務所です。施設に入るときは、費用が保護の基準に合うかを事前にケースワーカーと確認します。

成年後見制度(せいねんこうけんせいど)

判断する力が不十分な方の財産や契約を、後見人などが支える制度です。

認知症や知的障害、精神障害などにより判断する力が十分でない方について、財産の管理や、介護サービス・施設入居などの契約を、後見人などが支援する制度です。大きく分けて、家庭裁判所が支援者を選ぶ「法定後見」と、ご本人が元気なうちに支援者を選んでおく「任意後見」があります。成年後見制度については、2026年に見直しのための法律が成立しました(施行は今後)。新しい制度の内容や開始時期は、法務省などの公表資料でご確認ください。

地域包括支援センター(ちいきほうかつしえんせんたー)

高齢者の暮らし・介護・健康の相談を無料で受ける、地域の総合相談窓口です。

市区町村が設置する、高齢者のための総合相談窓口です。保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門職がいて、介護や健康、生活の困りごと、お金の管理、虐待の心配などの相談を受け付けています。介護保険の申請の手伝いや、必要な支援機関への橋渡しもしています。おおむね中学校区ごとに設置されていて、相談は無料です。ご家族に頼れない方がこれからの暮らしを考えるときにも、最初の相談先になります。

特別養護老人ホーム(とくべつようごろうじんほーむ)

常に介護が必要な方が暮らす公的な施設です。原則として要介護3以上が対象です。

「特養(とくよう)」とも呼ばれる介護保険施設で、正式には「介護老人福祉施設」といいます。常に介護が必要で、在宅での生活が難しい方が、食事や入浴、排せつなどの介護を受けながら暮らします。新たに入所できるのは原則として要介護3以上の方です(やむを得ない事情がある場合は要介護1・2でも特例で入所できることがあります)。入居一時金はなく、費用は比較的抑えられていますが、地域によっては入所までに待ち期間があります。

日常生活自立支援事業(にちじょうせいかつじりつしえんじぎょう)

社会福祉協議会が、福祉サービスの利用手続きや日々のお金の管理を手伝う事業です。

認知症などで判断する力が十分でない方が、地域で自立して暮らせるよう、社会福祉協議会が利用者との契約にもとづいて支援する事業です。福祉サービスの利用の手伝いを基本に、預金の払い戻しや預け入れの手続きなど、日々の生活費の管理(日常的金銭管理)も行います。実施するのは都道府県・指定都市の社会福祉協議会で、相談はお住まいの市町村の社会福祉協議会が受け付けています。利用するには、この事業の契約の内容を判断できる力があることが前提です。利用料は実施する社会福祉協議会が定めており、生活保護を受けている世帯は無料とされています。保証人の7つの役割のうち「3 お金の管理と手続き(判断能力が落ちたとき)」を埋める方法の一つです。

入居一時金(にゅうきょいちじきん)

有料老人ホームなどに入るとき、家賃の前払いとして最初にまとめて払うお金です。

有料老人ホームなどに入居するときに支払う、家賃などの前払い金です。施設が定めた期間で少しずつ「償却」され、期間内に退去した場合は、まだ償却されていない分が返還される仕組みが一般的です。また、入居から3か月以内の契約解除や死亡による契約終了の場合は、一定の額を除いて返還されるルールが法律で定められています。入居一時金が0円で、そのぶん月額利用料が高めに設定されている施設もあります。

任意後見(にんいこうけん)

元気なうちに、将来の財産管理などを頼む人と内容を、契約で決めておく仕組みです。

ご本人の判断する力が十分なうちに、将来その力が不十分になったときに備えて、支援を頼む人(任意後見人)と、頼む内容をあらかじめ契約で決めておく仕組みです。契約は公正証書で結びます。実際に判断する力が低下したときに、家庭裁判所が任意後見人を監督する「任意後見監督人」を選ぶことで、契約の効力が生じます。信頼できる人を自分で選べるのが特徴で、ご家族に頼れない方が将来に備える方法の一つです。

法定後見(ほうていこうけん)

判断する力が不十分になった方のために、家庭裁判所が支援する人を選ぶ仕組みです。

判断する力がすでに不十分になっている方について、ご本人や親族、市区町村長などの申立てにより、家庭裁判所が支援する人を選ぶ仕組みです。現在の制度では、判断する力の程度に応じて「後見」「保佐」「補助」の3つの類型があり、支援する人には財産の管理や契約の手続きを行う権限が与えられます。なお、成年後見制度については、2026年に見直しのための法律が成立しました(施行は今後)。新しい制度の内容は法務省などの公表資料でご確認ください。

看取り(みとり)

人生の最期が近い方を、苦痛をやわらげながら、その方らしく支えることです。

回復が見込めなくなった方に対して、延命を目的とした治療よりも、痛みや苦しさをやわらげることや、穏やかに過ごせることを大切にしたケアを行い、最期まで寄り添うことをいいます。施設によって、看取りに対応しているか、医師や看護師との連携体制がどうなっているかは異なります。看取りの方針を決めるときは、ご本人の意思の確認が欠かせません。そのため、事前指示書やACP(人生会議)の記録が役に立ちます。

身元保証会社(高齢者等終身サポート事業者)(みもとほしょうがいしゃ)

身元保証や死後の手続きなどを、契約にもとづき有料で引き受ける民間の事業者です。

ご家族の代わりに、入院や施設入居の際の身元保証、日常生活の支援、亡くなった後の手続きなどを、契約にもとづいて有料で引き受ける民間の事業者です。国は2024年に「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」を策定し、こうした事業者を「高齢者等終身サポート事業者」と呼んで、契約内容の説明や、預かったお金の管理のあり方などを示しています。事業者によってサービスの範囲や費用の仕組みは大きく異なるため、契約前の確認が欠かせません。

身元保証人(みもとほしょうにん)

入院や施設入居のときに、ご本人に代わって支払いや連絡などを引き受ける人です。

施設や病院が入居・入院のときに求めることが多い役割で、法律で一つに定義されたものではありません。施設が求める内容は、利用料の支払い、緊急時の連絡、入院や退院の手続き、亡くなった後のことなど幅広く、施設によって異なります。このサイトでは、これらを3つの場面と7つの役割(入居中の毎日:1 利用料の支払い(連帯保証)、2 緊急時の連絡と駆けつけ、3 お金の管理と手続き(判断能力が落ちたとき)/入院・医療:4 入院・退院の手続きと付き添い、5 医療やケアの方針/亡くなった後:6 身柄の引き取り・葬儀・納骨、7 荷物の整理・退去・各種の解約)に分けて、施設ごとに保証人がいない場合の対応を掲載しています。なお、身元保証人などの第三者には、医療に同意する権限はないとされています。

要介護度(ようかいごど)

どのくらい介護が必要かを表す区分です。要支援1・2と要介護1〜5があります。

介護保険の「要介護認定」で判定される、介護の必要の度合いを表す区分です。軽い方から順に、要支援1・2、要介護1〜5の7段階があり、要介護5がもっとも重い状態です。市区町村に申請すると、調査員による聞き取りと主治医の意見書をもとに審査・判定が行われます。要介護度によって、介護保険で使えるサービスの上限額や、入居できる施設の種類が変わります。たとえば特別養護老人ホームは原則として要介護3以上が対象です。

預託金(よたくきん)

将来の費用にあてるため、事業者などにあらかじめ預けておくお金です。

将来必要になる費用にあてるために、事業者などにあらかじめ預けておくお金です。たとえば身元保証会社(高齢者等終身サポート事業者)との契約で、葬儀や納骨、死後の手続きの費用として預けるケースがあります。国の「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」では、預かったお金を事業者自身のお金と分けて管理することなどが求められています。預ける前に、金額、管理の方法、使い道、解約したときに返還されるかどうかを確認することが大切です。

連帯保証人(れんたいほしょうにん)

ご本人が払えないとき、ご本人と同じ責任で支払いを引き受ける人です。

ご本人と連帯して支払いの責任を負う保証人です。施設の利用料が支払われない場合、施設は連帯保証人に支払いを求めることができ、連帯保証人は「先にご本人に請求してほしい」と主張することができません。2020年4月に施行された改正民法では、個人が将来の不特定の債務を保証する契約(根保証)について、保証する上限額(極度額)を書面で定めなければ無効とされました。施設の入居契約で連帯保証人を立てる場合も、この極度額の定めが必要です。

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